きしなみ駅

国公立2年3組

”キィーーーーッ“
鉄が擦れるような高音を最後に、あたりは靜寂に包まれる。
気づいたら乗り過ごしてしまった電車。車內にはおろか、やけに冷たい空気と暗闇に包まれた駅のホームにも人影一つ見当たらない。
目が慣れた暗闇の中、ぼんやりと浮かび上がった4文字の羅列に背筋が凍る。

【きしなみ】駅

都市伝説であり、数年前に突如出現した多くの行方不明者を出している“存在しない“駅。
頼りになるのは電車内に設置された懐中電灯のみ。少しの高揚感を胸に、あなたはホームへと足を踏み出す。

油断は禁物。【きしなみ】駅へようこそ。

場所:512